Friday, February 02, 2007

文献データベース

論文を書く際に欠かせないものの一つは,参考文献の項目です。過去の論文をいっさい参考にせずに研究を進めることも有り得なければ,それがたとえ最先端の誰も未開の領域だとしても,そうであることを知らしめるためにはやはり過去の研究に触れなければなりません。この参考文献は,もちろん研究を進めるに当たって普段からデータベースを作っていて,いざ論文を書く段になってそれを利用することになるわけですが,投稿する学術雑誌のスタイルがそれぞれに違っていることもあってなかなか厄介な代物です。


「EndNote」というソフトウェアは,多くの研究者が利用しているまさに定番文献データベースでしょう。このソフトウェアは確かに高機能で,文献データベースとしては申し分ないのはもちろんのこと,さまざまな学術雑誌のフォーマットをもあらかじめ備えているおかげで,論文修正後に投稿先を変えるなんていうときには本当に重宝します。しかし,いかんせん「高い」のが難点です(52,290円なり)。おまけに,僕が愛用しているMacintoshはCPUがPowerPCからIntelへの過渡期とあって,まだPowerPCを使っている身にはなんともEndNoteの最新バージョンを購入しがたい状況でした。


そこで,一念発起してフリーウェアでこのような文献データベースがないか探してみました。フリーだからといって侮ってはいけません。Linuxの例を出すまでもなく,ちまたにはなんとも信じがたいようなフリーの高性能ソフトがあふれています。それから,最近は論文に限らずいろいろな文章を書く際に「LaTeX(ラテフとかラテックと読まれています)」を使っていることもあって,このLaTeXで書いた論文には「EndNote」が使えなさそうだというのも,探し始めたきっかけになりました。


まあ,世界中にTeXの愛好家が居るわけですから,すぐにざくざくと見つかりました。なかでも,これはMacで使うとEndNoteに代わるものとして抵抗なく使えるかなと思ったのが,「BibDesk(http://bibdesk.sourceforge.net/)」というソフトウェアです。もちろん,LaTeXの参考文献データベースとして使用するためのBibTeXというフォーマットに対応しているのですが,そんなことを気にせずに普通にデータベースとして使える印象です。さっそく今はひたすら使いまくって,何か不具合がないか検討している段階ですが,今のところはこのままいくと完全にEndNoteから手を引けそうに感じています。


ただし,このソフトウェアの難点は,各学術雑誌のスタイルに自動的にあわせてくれるなんていう機能をもっているわけではないこと。しかし,そこは世界中に散らばるLaTeXのユーザー網です。ありました,そんな便利なことをかなえてくれるものが。BiTeXで自動的に文献リストを作成するときに,文献リストのスタイルを決めるためのスタイルファイルであるbstファイルを作成するためのスクリプトが提供されています。「cbst(http://www.med.osaka-u.ac.jp/pub/anes/www/latex/bibliography.html)」というものです。世の中には本当に献身的な方が居ますね。このスクリプトを使うと,質問に答えていくだけで,参考文献のスタイルにかなったbstファイルが出来上がります。また,メジャーな学術雑誌ともなれば,「LaTeX Bibliography Styles Database(http://jo.irisson.free.fr/bstdatabase/)というウェブサイトで「スタイルファイル(.bst)」が見つかると思います。

Monday, December 04, 2006

日本生化学会関係各種賞および助成金一覧

【研究覚え書き】
「生化学」Vol. 78, No. 11, 2006, p14-16
提出締切順に掲載。

Sunday, November 12, 2006

食品科学工学会中部支部大会

平成18年度大会に参加。特別講演3題と一般講演10題というプログラムで午後1時から6時まで名古屋市の椙山女学園大学生活科学部で行われた。(余談だが,椙山女学園大学のキャンパスは最近建て直されたようで,至る所ピカピカのきれいなキャンパスが印象的だった)

特別講演
「カンキツ果実フラボノイドを用いた機能性食素材の作製に関する研究」(日本食品科学工学会奨励賞受賞講演)[東海学園大学・三宅義明先生] レモンやライムの果皮中から単離したエリオシトリンというフラバノン配糖体が高い抗酸化活性を有していたことに端を発して,生活習慣病への予防効果の有効性を様々な機能評価によって示す。配糖体よりもアグリコンの方が吸収が早まることが多いようだ。
「サプリメント・健康食品の現状と問題点」[椙山女学園大学・中村好志先生] 栄養学は栄養素の量的,質的バランスを考えるものであるから,栄養素の過少摂取によるバランスの喪失から「栄養失調」が問題であった戦後まもない頃と比べて,栄養素の過剰摂取によるバランスの喪失からメタボリックシンドロームと騒がれている現在もまたなんら変わらぬ「栄養失調」状態である。
「食品表示制度をめぐる動き」[独)農林水産消費技術センター名古屋センター・牛島廣美さん] JAS法に基づく食品の表示制度の変遷と現状について。

一般講演(抜粋)
「リン酸化デキストリンの免疫調節機能に関する検討」[信州大学院農,王子製紙] グルコースの平均重合度とリン酸化の効率の違いに応じて,B細胞,キラーT細胞,NK細胞およびマクロファージの割合を有意に増加させることを報告。
「ナスの皮に含まれる抗腫瘍性物質の探索」[三重大生物資源」 ヒト白血病細胞HL-60に対する増殖抑制試験を行って,色素画分などで増殖抑制の活性を確認。
「ゴマ種皮の熱水抽出多糖に関する研究」[岐阜大院農,株)真誠] 皮むきゴマ製品化の際に廃棄されている種皮の有効利用を目指して,多糖成分を分析。ペクチン質が豊富。
「植物抽出物に含まれる血管新生抑制成分の探索」[静岡県大院生活健康] レンカとタイムに血管新生抑制活性があることを見出し,その原因物質をそれぞれケムフェロール(kaempherol)とエリオディクティオール(eriodictyol)と同定。ヒト臍帯静脈内皮細胞が血管類似の管腔を形成させることを利用したin vitro血管新生モデルを用いて管腔形成抑制活性を調べている。

Sunday, November 05, 2006

糖質化学実験

応用生物科学部食品生命科学課程2年生対象

米の粉,籾殻粉末,セルロース,可溶性デンプンを用いて,それらの試料中に含まれる「糖量」を様々な方法によって定量する実験を行っています。

1日目:酸加水分解
2日目:ペーパークロマトグラフィーによる構成糖の同定
3日目:フェノール・硫酸法による全糖量の測定
4日目:ソモギー変法による還元糖の定量