Sunday, November 12, 2006

食品科学工学会中部支部大会

平成18年度大会に参加。特別講演3題と一般講演10題というプログラムで午後1時から6時まで名古屋市の椙山女学園大学生活科学部で行われた。(余談だが,椙山女学園大学のキャンパスは最近建て直されたようで,至る所ピカピカのきれいなキャンパスが印象的だった)

特別講演
「カンキツ果実フラボノイドを用いた機能性食素材の作製に関する研究」(日本食品科学工学会奨励賞受賞講演)[東海学園大学・三宅義明先生] レモンやライムの果皮中から単離したエリオシトリンというフラバノン配糖体が高い抗酸化活性を有していたことに端を発して,生活習慣病への予防効果の有効性を様々な機能評価によって示す。配糖体よりもアグリコンの方が吸収が早まることが多いようだ。
「サプリメント・健康食品の現状と問題点」[椙山女学園大学・中村好志先生] 栄養学は栄養素の量的,質的バランスを考えるものであるから,栄養素の過少摂取によるバランスの喪失から「栄養失調」が問題であった戦後まもない頃と比べて,栄養素の過剰摂取によるバランスの喪失からメタボリックシンドロームと騒がれている現在もまたなんら変わらぬ「栄養失調」状態である。
「食品表示制度をめぐる動き」[独)農林水産消費技術センター名古屋センター・牛島廣美さん] JAS法に基づく食品の表示制度の変遷と現状について。

一般講演(抜粋)
「リン酸化デキストリンの免疫調節機能に関する検討」[信州大学院農,王子製紙] グルコースの平均重合度とリン酸化の効率の違いに応じて,B細胞,キラーT細胞,NK細胞およびマクロファージの割合を有意に増加させることを報告。
「ナスの皮に含まれる抗腫瘍性物質の探索」[三重大生物資源」 ヒト白血病細胞HL-60に対する増殖抑制試験を行って,色素画分などで増殖抑制の活性を確認。
「ゴマ種皮の熱水抽出多糖に関する研究」[岐阜大院農,株)真誠] 皮むきゴマ製品化の際に廃棄されている種皮の有効利用を目指して,多糖成分を分析。ペクチン質が豊富。
「植物抽出物に含まれる血管新生抑制成分の探索」[静岡県大院生活健康] レンカとタイムに血管新生抑制活性があることを見出し,その原因物質をそれぞれケムフェロール(kaempherol)とエリオディクティオール(eriodictyol)と同定。ヒト臍帯静脈内皮細胞が血管類似の管腔を形成させることを利用したin vitro血管新生モデルを用いて管腔形成抑制活性を調べている。

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